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お知らせ

職員研修の一環として施設見学を行いました。(東京たま広域資源循環組合・二ツ塚処分場)

2025.08.20

2025年7月25日(金)午後、当財団の職員研修の一環として、東京たま広域資源循環組合が管理・運営を行う二ツ塚処分場を見学しました。東京たま広域資源循環組合は、昭和55年(1980)年に一般廃棄物広域処分場の設置及び管理を事業目的として設立された一部事務組合で、多摩地域25市1町の自治体によって構成・運営されています(あきる野市、日の出町、奥多摩町及び檜原村以外)。
二ツ塚処分場(エコセメント化施設を含む)は、この多摩地域25市1町、約414万人の家庭から出される一般廃棄物の最終処分を行う施設で、用地面積は約59.1ha(東京ドームの12.6個分)、全体埋立容量約370万㎥(廃棄物埋立容量約250万㎥、覆土容量約120万㎥)の処分場です。
この施設の特徴は、国内最高水準の設備・システムを備えた管理型の最終処分場で、徹底した安全管理を行っていることと、多摩地域の清掃工場から排出される焼却残さをセメントの原料としてリサイクルするエコセメント事業を実施していることです。
エコセメント事業は、埋め立てられる廃棄物の量を大幅に減少させ、二ツ塚処分場の有効活用と、多摩地域のリサイクルの一層の推進により、資源循環型社会の構築に貢献しています。このエコセメント事業を行う施設は、民間企業である東京たまエコセメント株式会社(※)により運営されています。(※太平洋セメント株式会社と株式会社荏原製作所の出資による特別目的会社(SPC))
なお、この東京たまエコセメント株式会社は、平成21年度(2009年度)に「循環型社会形成推進功労者等環境大臣表彰」を受賞しています。
 二ツ塚処分場及びエコセメント化施設の環境保全対策については、地元の日の出町及び自治会と締結された公害防止協定に基づき、厳格な調査を定期的に行い、周辺環境への悪影響を及ぼさないように管理されているとのことです。
 このような廃棄物処理施設のあり方を見学することで、施設が多摩地域約414万人の生活を支えていることを実感するとともに、地域の資源循環型社会を形成する中心施設として、産業の振興にも貢献することが期待できる可能性を感じました。また、エコセメントは従来のセメントよりは製造コストが高いとのことでしたが、廃棄物としての焼却灰をセメント原料として完全に再資源化している好例として今後より広く普及して欲しいとも感じました。