廃棄物処理におけるダイオキシン類の発生・挙動に関する研究
- 概要
- ダイオキシン類の排出削減対策のフォローアップ検証、環境中のダイオキシン類の挙動調査、焼却対象物とダイオキシン生成の関係及び新たなダイオキシン類の処理・削減技術等の廃棄物処理におけるダイオキシン類の発生と挙動に関する総合的な調査・研究を実施しました。
本研究は、「厚生科学研究費補助金」を受けて実施しました。
実施年度:1997年度~1999年度
事業内容
研究の背景、目的
1998年1月に厚生省(当時)より「ごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン」(新ガイドライン)が示され、また1999年7月に「ダイオキシン類対策特別措置法」が公布され、我が国の廃棄物処理における環境保全対策は新しい局面を迎えることになりました。
この新ガイドラインでは、ごみ処理に係るダイオキシン類の排出削減のための総合的なプログラムが盛り込まれており、廃棄物処理過程におけるダイオキシン類の排出削減対策の推進を図るとともに対策の推進状況について継続的にフォローアップすることが極めて重要な意味を持つことが示されています。
以上の状況を踏まえ、本研究では、ダイオキシン類の排出削減対策のフォローアップ検証、環境中のダイオキシン類の挙動調査、焼却対象物とダイオキシン生成の関係及び新たなダイオキシン類の処理・削減技術等の廃棄物処理におけるダイオキシン類の発生と挙動に関する総合的な調査・研究を実施しました。
研究の内容
本調査研究で取り組む課題は、新ガイドラインにおいて今後の課題とされた項目の中から、下記(1)~(4)の研究テーマに分け、さらに下表に示すように分割して調査研究を実施しました。
(1) 廃棄物の組成とダイオキシン類の生成に関する研究
(2) ごみ処理施設から排出されるダイオキシン類の挙動に関する研究
(3) ごみ処理施設におけるダイオキシン排出削減の改造とその効果に関する研究
(4) ダイオキシン類を含む灰の処理とリサイクルに関する研究
調査研究の実施に当たり、厚生省(当時)から厚生科学研究費補助金を受け、財団内に学識経験者、地方自治体及び民間企業で構成される「廃棄物処理におけるダイオキシン類の発生と挙動に関する調査研究委員会」(委員長:酒井伸一・京都大学環境保全センター助教授)を設置し、ご指導をいただきながら調査研究を実施しました。